コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
「なんか、心配なんだけど、
明日仕事が終わったら行くよ。
夕方になるけどいい?」

「仕事の後で疲れない?
今度の休みでいいのに」

「大丈夫だよ。それより話が
気になるから」

「わかった、ありがとう。
粗食だけど夕飯用意して待ってる」

「うん、それは楽しみだ。
野菜カレーがいいな」

そういうと、ホントにカレーが好きね
と言ってころころと笑った。

次の日、マリアは友達のところに泊まりに
行くと言って出かけて行った。

マリアとリリーの休みは週1回だけれど
違う曜日でとっている。

そうするとお店をお休みなしで
開けられるからだ。

マリアも花束を作るのに慣れてきたので
一人でも店を切り回せる。

今日はマリアのお休みの日で、きっと
ジュシード王子が来るといったので
遠慮したのだろう。

リリーはジュシード王子にすべて話すつもり
なのでマリアの配慮はうれしかった。

その日は早めに店を閉めて、夕方やって来た
ジュシード王子と野菜カレーとサラダを食べた

そして今ソファーで向かい合って、リリーは
何から話すべきかと緊張していた。

「シード、実はね、私の本名は
リリーデイア・レア・カメリアっていうの
父親はカメリア王国の第一王子だったのよ」

ジュシード王子は目を丸くして驚いていた。

「本当にどこかの国の王女様だった。
とても所作や礼儀作法が奇麗なので
父や母も訳ありのお姫様ってリリーの事
言ってるんだ。それでどんな訳があるの?」

「今まで黙っていてごめんなさい。
母が亡くなる前に自分の出自は本当に
信頼できる人が現れるまで言っては
いけないと言われていたの。
母は病気になってから自分がもう助からない
と思ったようで亡くなる前に私が孤児院に
引き取ってもらえるようにお願いしていて
くれたの。名前はただのリリーとして
孤児院にも本名は言ってないの。
母が亡くなった後今日までしっかり
生きてこられたのは孤児院の院長始め
皆のお陰だと思っているの。
ひいてはコンネリシャス王国のお陰ね」

そしてリリーは祖国カメリア王国から母と
乳母の三人でモーターの付いたボートに
乗って、カメリアからコンネリシャス王国
まで逃げ延びてきた事やボートを操舵
していた男性は母達が無事に家を借りて
落ち着くのを見届けるとどこかに行って
しまったらしい事を話した。

それから5歳になるまでの話や母が
してくれたカメリアの話をジュシード王子に
聞かせた。

そして母が何度も何度もカメリアに一度
行ってみてほしいと言っていた事、
それが母の遺言だと思っていると
リリーは言った。

もしもカメリアの人たちが困っている
ようならこの真珠を売って少しでも
役立たせてもらいなさいと言っていた。
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