コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
朝早くに目覚めたリリーは、シャワーを
浴びて朝食の用意をした。

そう言えばジュシード王子の護衛は
どうしたのだろう、いつも見えない所で
必ず彼を守っているはずだ。

リリーは外に出てみると、朝焼けの美しい
空が目に入った。

護衛の一人デイランが通りの向こうの店の
壁に凭れて立っていた。

リリーは申し訳なくて、きっと事情を察して
いるだろう事が恥ずかしくて仕方なかったが
さっとサンドイッチを作って熱い紅茶と共に
店の奥の作業場に置くと、デイランに
手招きをして、店を開けて招き入れた。

もう少ししたらジュシード王子も起きるので
朝食を食べたら城に帰るだろうから、
もう少し待って下さいと言った。

デイランは騎士服だと目立つと
思ったのだろう普段着を着ていた。

彼は恐縮したがリリーは無理に彼を椅子に
座らせて食べるように言って家の中に
入っていった。

少しするとジュシード王子も
起きてきた。

ジュシード王子は速攻でリリーを抱きしめて
顔中にキスの雨を降らせた。

恥ずかしがっている間もなかったリリーは
護衛の騎士が外でずっと一晩いたようだと
伝えて今お店で食事をしてもらっている
ことを話すと

「えっ、昨日帰るように言ったのに
困った奴だなあ」

そう言うとシャワーを浴びに行った

二人で朝食を食べて、名残惜しそうに
ジュシード王子は帰っていった。

カメリア王国の事は国王に聞いてみるし
相談すると言ってくれた。

リリーは、カメリアの場所が分かるかも
しれないと期待してお願いしますと
ジュシード王子に頭を下げた。

「リリーの事は僕のことでもあるんだ、
頭なんか下げなくていいんだよ。
絶対何とかするから」

頼もしく言ってくれるジュシード王子の
大きな背中を見送ってお店の準備を始めた。

ジュシード王子が王宮につくと直ぐに
国王の執務室に行くようにとの伝言があった

ジュシード王子は国王の執務室なら、
きちんとした服装でなくてはならないので
騎士服に着替えてから国王に叱られに行った

執務室のドアの前には護衛騎士が立っていた

彼は国王にジュシード王子の来訪を伝えた。

入れという国王の声が聞こえたので、
ジュシード王子は姿勢を正して

「陛下、失礼いたします」

と息子ではなく臣下として騎士の礼をした。

「畏まらなくてもよい。
人払いをしているから、
まあそこに掛けよ」

と言ってソファーを示した。

そこに国王も腰を下ろすと

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