コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
でも、ペレル家の家族全員がリリーを
暖かく迎えてくれた。

それがリリーは嬉しくて幸せだった。

そしてその日から1週間が経った今日は、
ピートを迎えて話をする予定だ。

午後の仕事を休んできてくれたピートに
ジュシード王子を紹介して、
カメリアについて話し合った。

今日はお店を休みにしている。

マリアは今日は孤児院に手伝いをしに
行っている。

この頃はマリアが休みの日には孤児院に
行って刺繍や針仕事を教えているのだ。

そして今日は孤児院に泊まってくる
といった。

それを聞いてジュオン王子は、すぐに風の
魔法でルル王妃に今日はリリーのところに
泊まると知らせた。

風の魔法はとても便利で、ある一定の
距離なら手紙を風に乗せて相手まで
すぐに送れるのだ。

リリーも何度かジュシード王子から
手紙をもらっている。

ジュシード王子は紙を細かく折って
飛ばしてくる。

それをドキドキしながら開いて読むのが
リリーは楽しみだった。

たった一言”愛してる。シード“と
書かれていた時は、その手紙を抱きしめて
静かに涙を流した。

長い文章ではなくたった一言を伝える為に
風に運ばせてくれたジュシード王子の
気持ちを思って感動に涙があふれたのだ。

ジュシード王子はいつもリリーを大切に
大切に考えてくれる。

そして、リリーの祖国カメリアの事も一緒に
考えて行動してくれるのだ。

ピートも、ジュシード王子の人柄に触れて
何度か会ううちにすっかり信用している。

三人はまず真珠を少しお金に換えて行くべき
か悩んだが、通貨がコンネリシャス王国の物
とは違っているというピートの助言で、
とりあえず今回はカメリアに行くということ
だけにしたが、真珠や他のものは持っていく
ことにした。

ピートがリリー達が船に乗った王宮の地下の
入り江は絶対にほかの人にはわからないので
今回はそこに船をつけるといった。

小さな高速艇なら問題なく入れるはずだと
いうピートに、ジュシード王子は船は自分
が手配するといった5人乗りなのでリリー
とピートとジュシード王子と護衛騎士だ。

デイランは体格もよく体重も多いので今回は
マニュアだけ連れて行くといったのだが、
デイランは納得しなかった。

船に乗るのがだめならロープで引っ張って
くれればいいと恐ろしいことを言い出す。

国王も護衛騎士は二人とも連れて行くように
言ったので、デイランも行くことになった。

船はもう少しだけ大きなものになった。

どういう名目で上陸するのか話し合ったが
これも今のカメリアの状況次第だという
結論に達したので、正装と普段着の両方を
持っていくことにした護衛騎士は帯剣した
騎士服が正装だ。

ジュシード王子は公務に行くときなどに
着る王子の正装を、リリーは亡き母の
ドレスを持っていくことにした。

何度も三人で話をし、ジュシード王子は
国王にも話を通して相談にも乗って
もらっていた。

そして海を渡る日が決まった。

その前の日に、初めて五人で顔を合わせて
ピートと護衛騎士の二人には細かい事が
伝えられた。
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