コンネリシャス王国の恋物語2  亡国の王女と心優しい王子の恋
コンネリシャス王国に戻ってきたのも
リリーが成長してきたからなのかも
しれない。

「デイアって?誰の事?」

そこ?とリリーは少し拍子抜けしたが

「リリーデイアなので父や母は
デイアって呼んでいたの」

「そうなのか、リリーよりデイアのほうが
リリーに合ってる。じゃあ僕もこれからは
デイアって呼ぶ。デイアは僕だけの
呼び方だ可愛いなデイア、デイア、
うん気に入った」

ご満悦な様子でデイアを連発する
ジュシード王子に、リリーも含め皆
呆れている。

朝が早かったので朝食も兼ねて早めの
お昼をみんなで食べた。

たくさん用意したのは向こうで食事に
ありつけるかわからないからだ。

護衛騎士の二人も携行食や日持ちのする
干し肉などを持ってきていた。

昼にはリリーの作ったサンドイッチや
おにぎりを食べた。

水はリリーもジュシード王子も魔法で
出せるので、飲み物は持ってきていない。

空のコップに水をなみなみと出してピートに
渡すと、ピートはびっくりしていた。

「姫様魔法が使えるのですね。
カメリアの王家の方は癒しの魔法が
使えたのです。水魔法まで使える
なんて知らなかった。王宮の門の横には
治療院があっていつも国民のけがや病気を
治療していただけたのです。
王子殿下や王様、王女様たちが治療に
あたってくれました。
王妃様は薬草に詳しくてお城でも
薬草畑を作っていらして、傷薬や
のみ薬を作ってくださっていました。
ルビシア様もそんな王妃様のお手伝いを
していらっしゃったのです。
いつも国民の事を思って下さる王家の
方々は皆の誇りでした」

「ええ、母からその話を聞いていたわ。
でも母は癒しの魔法は使えなかったから、
私に何も教えてあげられないと言って
悲しそうだった。だから最近まで癒しの
魔法も水魔法もほんの気休めくらいにしか
使えなかったの。でもシードと知り合って
ルル王妃様にお会いできて魔法の使い方や
魔力の増やし方を教えて下さったの。
だから今では刀傷でも治癒できるように
なったのよ。この水にも癒しの魔力を込めて
いるから疲れが取れると思うわ」

「そうですか。それはありがたいです」
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