あやまちは、あなたの腕の中で〜お見合い相手と結婚したくないので、純潔はあなたに捧げます〜
 深夜、ひなは女中部屋で布団に入っても眠れなかった。
 気づけば、すでに午前一時。置き時計の秒針が、やけにうるさく感じて頭まで布団をかぶる。
 篠宮と結婚した後のことを考えると、どうしても不安でしかない。
 それに、薬を作れなければ慶一郎の傷のこともどうなるというのだろう。
 しかし清栄は、なぜか薬が作れなくなってもいいというそぶりだった。
 一体なぜなのか……考えてもわからなかった。

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