秘密のカランコエ〜敏腕ドクターは愛しいママと子どもを二度と離さない〜
「そういえばエコーの映像とかいろいろもらったけれど、見る?」
「見る」
私はクリニックからもらった紙の検査結果やエコーの写真と4D映像をスマートフォンで表示しながら尋ねると、即答する宗一郎さん。
写真を手に取った瞬間、彼の目つきが一瞬で変わる。
「BPD8.9、AC31.2、FL7.0……ふむ、体重は推定2700グラム。臨月に入る前の時期としては理想的か」
真剣な表情で数字をなぞるように追いかけながら、いつものように小さく唸る。
「見てくれ、この頭の丸さ。骨盤とのバランスも良い。そして今のところ第一頭位。これならきっと分娩も順調に進むはずだ」
呟きながら私の方を見やり、目を細めて表情を緩める。
「……うん」
そんな顔に思わずキュンとしてしまう。
すると宗一郎さんは、指先で写真を撫でながらさらに早口になる。
「心拍も140前後。NSTを見る限り異常なし。羊水量も十分。胎盤の位置も問題ないし……そしてこの4Dで見るとわかる可愛さ……」
どこか陶酔したように語る横顔に、私は我慢できずにフッと笑いが溢れ、彼は私の方を見る。
「こうして『順調です』って仕事ではなく、君と俺の子に対して言えるっていうのが……なんというか、最高に幸せだ」
彩花が夢中でうどんを食べている横で、盛大に愛の告白をされているようで恥ずかしいのに照れてしまう。
「パパなにいってるの?」
「ん? 赤ちゃん元気に育ってるよってママに教えてたんだ」
「パパなんでわかるの? あやかにもおしえて!」
「んん、そうだなぁ。まず何から話そうか。彩花、よく見て。ここが頭で、ここが心臓なのだが……」
「もう……ふふっ。うどん伸びちゃうよ?」
宗一郎さんは食べるよりも喋る方に気を取られて真剣に彩花にわかりやすく教えている。
そんな姿を隣で見られることが幸せで仕方ない。
彼がひとりの医師であり彩花にとって父親であり、私にとって最愛の夫であるのだと思わされる。
そして、せっかくの熱心な語りも彩花がほんの数分で説明に飽きてしまったところで、お医者さんパパも諦めがついたようでやっとうどんを啜り始めた。
「はぁ……幸せだ。産科の医者になった甲斐がある……。毎回の健診結果を聞くだけでこんなにワクワクするとはな。想像以上だ」
宗一郎さんの一言に、私も俯きながらひっそりこくんと頷いた。
それから私たちは子ども服売り場で彩花の服を買ったり、入院セットを準備したりと買い出しをした。
「見る」
私はクリニックからもらった紙の検査結果やエコーの写真と4D映像をスマートフォンで表示しながら尋ねると、即答する宗一郎さん。
写真を手に取った瞬間、彼の目つきが一瞬で変わる。
「BPD8.9、AC31.2、FL7.0……ふむ、体重は推定2700グラム。臨月に入る前の時期としては理想的か」
真剣な表情で数字をなぞるように追いかけながら、いつものように小さく唸る。
「見てくれ、この頭の丸さ。骨盤とのバランスも良い。そして今のところ第一頭位。これならきっと分娩も順調に進むはずだ」
呟きながら私の方を見やり、目を細めて表情を緩める。
「……うん」
そんな顔に思わずキュンとしてしまう。
すると宗一郎さんは、指先で写真を撫でながらさらに早口になる。
「心拍も140前後。NSTを見る限り異常なし。羊水量も十分。胎盤の位置も問題ないし……そしてこの4Dで見るとわかる可愛さ……」
どこか陶酔したように語る横顔に、私は我慢できずにフッと笑いが溢れ、彼は私の方を見る。
「こうして『順調です』って仕事ではなく、君と俺の子に対して言えるっていうのが……なんというか、最高に幸せだ」
彩花が夢中でうどんを食べている横で、盛大に愛の告白をされているようで恥ずかしいのに照れてしまう。
「パパなにいってるの?」
「ん? 赤ちゃん元気に育ってるよってママに教えてたんだ」
「パパなんでわかるの? あやかにもおしえて!」
「んん、そうだなぁ。まず何から話そうか。彩花、よく見て。ここが頭で、ここが心臓なのだが……」
「もう……ふふっ。うどん伸びちゃうよ?」
宗一郎さんは食べるよりも喋る方に気を取られて真剣に彩花にわかりやすく教えている。
そんな姿を隣で見られることが幸せで仕方ない。
彼がひとりの医師であり彩花にとって父親であり、私にとって最愛の夫であるのだと思わされる。
そして、せっかくの熱心な語りも彩花がほんの数分で説明に飽きてしまったところで、お医者さんパパも諦めがついたようでやっとうどんを啜り始めた。
「はぁ……幸せだ。産科の医者になった甲斐がある……。毎回の健診結果を聞くだけでこんなにワクワクするとはな。想像以上だ」
宗一郎さんの一言に、私も俯きながらひっそりこくんと頷いた。
それから私たちは子ども服売り場で彩花の服を買ったり、入院セットを準備したりと買い出しをした。