秘密のカランコエ〜敏腕ドクターは愛しいママと子どもを二度と離さない〜
「彩花……」
 入院の説明や必要な物品など事務的な手続きを終えて、やっと彩花のもとにたどり着く。
 鼻にカヌラを付けて酸素投与されているけれど、ぐっすり眠っているようで安心した。

「良かった……」
 彩花の薄くサラサラとした髪の毛を撫でて、ほっとひと息ついた。
 そして私はやっとゆっくりとイスに腰をかけて現実に戻ってきた感覚だった。

「これからどうしようかな……」
 こんなことを考えなくてはいけないのが現実だ。 
 それも、小児科では基本的に親の付き添いが必要で、この病院も例外ではない。

 明日は入院に必要な物を自か宅から取ってこなければいけないため一時的に退室するけど、それ以外は基本的にずっと入院に付き添うことになる。
 所長になんて言おう……。
 そう思うと、ため息が漏れてしまう。そんな私が嫌だ。

「ごめんね、彩花……」
 先程までの苦しそうな顔を忘れてしまうくらい、穏やかに眠る姿を見て、だいぶ落ち着いてきた。
 状態が重症でもあるから個室に入室したのが幸いだろうか。
 私は明日の朝に所長に伝える内容をまとめながらソファに座っていると、一気に眠気に襲われてしまった。
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