酒好きがバレて追放された元聖女ですが、不眠症の辺境伯様と【秘密の晩酌】はじめました 〜昼は冷徹、夜は甘々。ほろ酔い旦那様の執着愛が止まりません〜
夜。
商人が帰った後の静かな応接室。
私たちは残ったピザとワインで、二次会を楽しんでいた。
「……疲れた」
フロスティ様がソファに深く沈み込んだ。
「お疲れ様でした、フロスティ様。いい契約が結べてよかったですね」
私がワインを注ごうとすると、彼が私の手首を掴んだ。
「……あの商人の目が、気に食わなかった」
「え?」
「君を見る目だ。……まるで、金貨の山を見るような目だった」
彼は不機嫌そうだった。
どうやら、私の才能が評価されるのは嬉しい反面、商売道具として見られるのは面白くないらしい。
彼は私の手を引き寄せると、親指で私の口元をぬぐった。
あら、オリーブオイルがついていたみたい。
「……君は、一国の宝以上の価値がある」
彼はぬぐった指を、色っぽく舐め取った。
「シードルも、ピザも、どうでもいい。……君が私のそばにいて、笑っている。それだけで、私は……」
熱っぽいアイスブルーの瞳が、私を捕らえて離さない。
昼間の冷徹な交渉人モードはどこへやら。
夜の彼は、甘くて、重くて、独占欲の塊だ。
心臓が早鐘を打つ。
酔いのせいにするには、ドキドキが大きすぎる。
「……ふ、フロスティ様。ピザ、冷めちゃいますよ?」
私は照れ隠しに、ピザを彼の口元に押し付けた。
彼は苦笑しながら、私の手ごとピザにかぶりついた。
「……熱いな、君は」
物理的にピザが熱いのか、それとも私の体温のことなのか。
答えを聞くのが怖くて、私はワイングラスを傾けた。
王都がどうなろうと知ったことではない。
ここには、美味しいお酒と、ちょっと面倒くさいけれど愛おしい旦那様がいるのだから。
いやいや、これは白い結婚。
愛なんて、ない……はず……。
――――――――――――――――――
【★あとがき★】
「面白かった」
「続きが気になる」
「主人公の活躍が読みたい」
と思ったら
「本棚登録」・「いいね(ハート)」をお願いします!
「ひとこそ感想」・「感想」も是非!
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私たちは残ったピザとワインで、二次会を楽しんでいた。
「……疲れた」
フロスティ様がソファに深く沈み込んだ。
「お疲れ様でした、フロスティ様。いい契約が結べてよかったですね」
私がワインを注ごうとすると、彼が私の手首を掴んだ。
「……あの商人の目が、気に食わなかった」
「え?」
「君を見る目だ。……まるで、金貨の山を見るような目だった」
彼は不機嫌そうだった。
どうやら、私の才能が評価されるのは嬉しい反面、商売道具として見られるのは面白くないらしい。
彼は私の手を引き寄せると、親指で私の口元をぬぐった。
あら、オリーブオイルがついていたみたい。
「……君は、一国の宝以上の価値がある」
彼はぬぐった指を、色っぽく舐め取った。
「シードルも、ピザも、どうでもいい。……君が私のそばにいて、笑っている。それだけで、私は……」
熱っぽいアイスブルーの瞳が、私を捕らえて離さない。
昼間の冷徹な交渉人モードはどこへやら。
夜の彼は、甘くて、重くて、独占欲の塊だ。
心臓が早鐘を打つ。
酔いのせいにするには、ドキドキが大きすぎる。
「……ふ、フロスティ様。ピザ、冷めちゃいますよ?」
私は照れ隠しに、ピザを彼の口元に押し付けた。
彼は苦笑しながら、私の手ごとピザにかぶりついた。
「……熱いな、君は」
物理的にピザが熱いのか、それとも私の体温のことなのか。
答えを聞くのが怖くて、私はワイングラスを傾けた。
王都がどうなろうと知ったことではない。
ここには、美味しいお酒と、ちょっと面倒くさいけれど愛おしい旦那様がいるのだから。
いやいや、これは白い結婚。
愛なんて、ない……はず……。
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