酒好きがバレて追放された元聖女ですが、不眠症の辺境伯様と【秘密の晩酌】はじめました 〜昼は冷徹、夜は甘々。ほろ酔い旦那様の執着愛が止まりません〜
 夜。
 執務室の窓辺で、フロスティ様は外の雪景色を見つめていた。

 背中が語っている。
 『不安だ』と。

 王都からの招待状。
 それはつまり、「アマレッタを返せ」という圧力に他ならない。
 彼は強いけれど、根は繊細で心配性なのだ。

(……これは、甘いもので脳を溶かすしかないわね)

 私はこっそりと部屋を抜け出し、厨房へと向かった。
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