キミと、世界の果てまで。



加速する鼓動とは反対に、必死にドキドキを抑えようとする自分の信念が、あたしの胸を締め付ける。



確かに、レンと二人きりになれた事は嬉しい。


だけど、チャームを集めている以上、素直に喜べないのが現状であり、悲しかった。




「残るチャームも、あと一つなんだよな」



「そうだね…あっという間だね…」




残るチャームは、赤色のチャームのみ。


全てを集め終わると、世界の寿命は永遠のモノとなり、地球滅亡なんて恐ろしい事は、もう起こり得ない。



そうなる事を目標に、あたし達はチャーム集めに奮闘してきた、ハズなのに…。




「レンはチャームを集め終わったら、自分の世界に帰るの…?」



「ああ。俺は元々此処に居るべきじゃない存在だし、あっちでの仕事も溜まっているからな」



「そっか…」




どうしてこんなに、胸が押さえつけられるような思いをしているんだろう。




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