キミと、世界の果てまで。



結局、愛海ちゃんは体調を崩したという事で早々に早退し、精神的ショックも物凄いものだった。


そして、時は過ぎ、夜。


あたしは一週間ぶりに、寛司の家へと赴いていた。


寛司の部屋で、あたしとレンと寛司が、あの漆黒の丸テーブルを囲んでいる。




「やっぱりあれって…チャームの仕業だよね…」



「そう思うけどよ、チャームの在り処の予想が付かねぇよ」



「というか、人間の心理の問題だろ?そんな事ってありえるのかよ」



「だけどさ…」




確かに、寛司の言っている事も一理ある。


今までチャームの災いと言えば、地殻変動や森の消滅、噴水爆発にブラックホール出現と、自然現象に関する事だった。


しかし、今回の離婚勃発は、人間の“気持ち”の問題。



確かに、あたし達が首を突っ込む問題ではないと思う。


だけど…今までチャームを封印してきた事により、なんとなく分かるのだ。



これは、チャームの仕業だと。




.
< 258 / 312 >

この作品をシェア

pagetop