キミと、世界の果てまで。
「大丈夫?寛司…」
そして、その決意を言葉だけにしないように、あたしはまず一歩を踏み出す。
だいぶ痛みが取れてきたのか、あたしが寛司に手を差し伸べると、少しぎこちなかったけれど、寛司はしっかりとあたしの手を取ってくれた。
あたしがレンにして貰ったように、今度はあたしが寛司にしてあげる番。
レンから教えて貰ったたくさんの事を、実行する番。
「みっともない所見せちまったな、二人共」
「ううん。おじさんはチャームに操られているだけだし、気にする事ないよ!だから、絶対にチャームを封印してみせるから」
あたしの言葉に、寛司は笑う。
寛司の笑みに、レンも笑う。
レンが笑うから、あたしは嬉しくなる。
自然と三人の手が集まり、あたしの手の上に寛司の手、寛司の手の上にレンの手が、ゆっくりと重なった。
そして、あたし達は前へと進みだす。
「最後まで全力で戦うよ、レンに寛司」
「勿論だ」
「ああ」
もう、振り向かない。
だってあたしには、こんなに素敵で頼れる仲間が居るんだから。
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