キミと、世界の果てまで。
聞こえる。
悲鳴、叫び声、人々の欲望の結晶が、あちこちから聞こえてくる。
「寛司の体調もだいぶ良くなってきたし、俺達もそろそろ決着を付けないとな」
レンの突然の言葉に、あたしと寛司は頷く。
クロスをしっかりと握り締めて、瞼を閉じる。夢の中でしか出会うことの出来ないクロスを、何故か身近に感じる事が出来た。
…クロス、あたしはまだまだ未熟で、強くなんか無いけど。それでも絶対に、世界を、みんなを、護ってみせるから。
もう少しだけ、我慢してね。
「ほら、俺達のショータイムの始まりみたいだぜ?」
レンの声に、そっと目を開く。
神社の境内の前に立っているあたし達の前に、続々と人が集まり始めていた。
ひとり、ふたり、さんにん…
どんどん増えていく人数に、あたしとレンと寛司は、視線を合わせる。
チャームによって“愛する心”を失っている人々は、きっとチャームに導かれて、この神社までやって来たんだ。
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