キミと、世界の果てまで。
何かが突き刺さる音が鮮明に聞こえ、バタン…と誰かが倒れていく。
勿論、その音の正体はあたしではない。
あたしの名前を呼んだ声に聞き覚えがあり、嫌な予感が当たらないでと願いながら、あたしはそっと後ろを向く。
―――と同時に、世界の色が無くなった気がした。
「ウ…ソ…」
あたしの視界に映る世界はモノクロで、何故か周りの人達も動きを止めている。
その光景に疑問を抱きつつも、あたしはゆっくりとした足取りで近付き、そっと地面に座る。
震える手を胸部に伸ばすと、そこには勢いよく流れ続けている血がついていた。
「う…ウソでしょ?」
「………」
「何か言ってよ、ねぇっ…!」
「………」
「あたしを見てよ!その瞳に映してよ!
ねぇ…レンってばっ―――!」
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