キミと、世界の果てまで。



「もうすぐミライは全てを知る事になるだろう。だが、案ずるな。お前にはたくさんの力があるのだから」



「な、何を言ってるのか分からないよ…!」



「今は分からなくていい、ミライ」




光が眩しい。

闇を覆いつくしていく。




「俺の名前は、クロスだ」



「クロス…?」



「俺はこれからミライと共に世界を救っていく事になる。…まぁ次に会う時は、この姿ではないがな」




クロスは自分の握っている杖に、更に力を込める。


そして―――誓った。




「俺はミライと現実世界で話す事は出来ないが、こうして時々、ミライの夢の中に現われる事くらいは出来る」



「ど…どういう事?」



「まぁ後のお楽しみだ。さあ行け、レン様がお前の事を呼んでいるぞ」




光を集めたクロスの杖が、あたしに向かってゆっくりと振りかざされていく。


そして、あたしは再び、意識を失った。




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