ヤンデレ彼氏に監禁されて
一蹴

どんな人物と話しているかは分からないけど、彼が見下しているのはよく分かった


優劣がはっきりしているんだろう


一通り発信者を蔑み、指示を出す彼


「二度とかけてくるな。その頭、潰されたくなかったらな」


どす黒さに、更に黒を交えたような声で、彼は通話を終えた


通話をきるなり、ケータイを投げる


壊すつもりはないらしく、狙った的はクッション上だった為、ケータイは大丈夫そうだ


ただ、『大丈夫』じゃないのが一つ


私だ


怖い
その感情が、再発した


「ッ、ゴミ屑が。はしゃぎまわって、野垂れ死ね」


繋がってない電話に向けて、彼はまだそんなことを言っていた


改めて、この人は犯罪者だということを自覚する


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