ヤンデレ彼氏に監禁されて
「彩芭……?何で、泣いているんだ……。――ああ、怖がらなくてもいいよ。

こんな奴らの始末なんて簡単なんだから。大丈夫、俺が君を助けてあげるから」


その優しさに、違うと言う


くぐもった声

喉の奥底から声を出すように、私は彼に終わりを告げる


「私は、もう――」


聞いてほしい言葉
『好きだった彼の為だけ』に用意した別れの詩


「あなたを、愛していません……!」


言った瞬間、時が止まったような気がした


静止
あれほど暴れていた彼が止まった


静かな空間で、やけに響く私の泣き声


涙する目を手でこすり、別れを告げる


「もう、前から……。あなたが、あの人を殴った時から……。私があなたに見るのは、『恐怖』だけだった……!

ごめんなさい、ごめんなさいっ。ずっと……、ずっと騙してて……っ。

――私は、あなたを愛せない」


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