ヤンデレ彼氏に監禁されて
どれだけの言葉を積まれようとも


「ごめん、なさい……っ!」


私の想いは、もう決まっていた


受け取れない想い
渡せない想い


想いの相違により生まれる溝は、


「なんで……。なんでだ。ねえ、彩芭っ!」


彼を崩壊させていた


静止は破られ、暴君が再臨した


暴れて、暴れる


現実を受け入れられないから、全てを壊したいような人


ただそれを受け入れてほしいと、悲哀を謳う者


交差し、嵌ることはない想いの受け渡し


ただ、


「――彼女を泣かせているのは、お前だぞ」


「――――」


そこで、また静止が起きた


お前のせいと国本刑事から言われ、私を仰ぎ見る彼


そこで


「そん、な……」


彼は、私の想いを『受け取った』


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