ヤンデレ彼氏に監禁されて
「い、いきなり何を……」


「素直な感想だよ。……気を悪くしないでね。少し前の彩芭ちゃん、何だか『悲しみ』しか持っていなかったから。

――まだ、怖い?」


真剣な面持ちで言われた


彼女には、あの事件のことを話している



“悲しい”、と



話す気はなかったのだが、優しい彼女は、他人の悲しみに敏感だ


ついボロが出てしまう


まあ、その分、彼女からかなりの安らぎを貰った訳だけど


「『怖い』は、もうないよ。彼とは会わないし、平和そのものだからね、最近は」


前にあった平和ぼけに成りつつもある


特に、今

こういう風に彼女と接していればかなり、のほほんとしてしまう


アホの子みたいだ、私


「それにね。監禁中は、それほど怖い思いをした訳じゃないし。軟禁、だったかな……?あれみたいな感じで、危害は受けてないから」


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