ヤンデレ彼氏に監禁されて
自分勝手に『ああ、私が悪い』と思って、勝手に沈み、癒されたいと願う


悲劇のヒロインとはよくいったもの


そんなものになったつもりはないが、端からしてみれば正にそれ


それに私に罰があろうとも、何が変わるだろうか


「あ……。ごめん、好き勝手に言っちゃって……」


沈黙したせいか、彼女は『私が気を悪くした』と思ったらしい


また縮こまる姿

……可愛くて、つつきたくなるようだ


そこは理性を持ってきて耐えておく


縮こまる彼女に今度は、気にしてないと言った


「ありがとう。やっぱり、柑南(かんな)は優しいね」


友人の名を呼び、嬉しさを伝えた


彼女はといえば、誉められ言葉に照れていた


「や、優しいだなんてそんな……。だって、彩芭ちゃんは私の数少ない友人だから」


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