ヤンデレ彼氏に監禁されて
自分の勘が当たったとも言いたげに、彼の口端が歪んだ


うんうん、と頷く様は、機嫌を損ねているようには見えない


代わりに、逃げられる微かな希望が見えてきた


外に出ればいい
ここはアパートだから、隣りの部屋に駆け込んで警察と救急車を


逃げる段取りまで整えた頭に、彼の手が添えられた


息を呑む
絶叫は抑えて――嫌がると殺されると思ったから、心の中だけで悲鳴をあげた


頭を撫でられる
彼にしてはいい子いい子と、私を可愛がっているだけでその手が頬にまで下がっていく


――指の感触に、ぬめりとした肌触りも交えて


利き腕というものは使い易い手だ


何にしても利き腕が先に動く


人を傷つけようが、愛撫をしようが


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