破 壊
筧亮太に初めて手紙を書いた。
あなたの弁護士を降りますという内容の書き出しから始まり、途中迄は、きちんと罪に服して下さいといった、当たり障りの無い文面だったのが、自分でも気付かないうちに彼への恨みがましい言葉を並べていた。
かなりお門違いな文面であったと思う。
他人が読んだら、恐らく私は気が触れたのではと思われるだろう。
息子が人を刺した事、私から離れて行ってしまった事……
その原因の全ては、息子があなたの手紙を読んでしまったから……
そんな内容を何度も何度も、言葉を変えては書き並べていた。
『あなたは私の最愛の息子を破壊してしまった。
あなたの望みは何なの?
私に何を求めようとしたの?
今となっては知りたくも無い事だけど、許されるのなら、私はこの手で、私自身の手で、あなたを抹殺したい。』
この手紙を投函した三日後、自宅に返事が届いた。
あなたの弁護士を降りますという内容の書き出しから始まり、途中迄は、きちんと罪に服して下さいといった、当たり障りの無い文面だったのが、自分でも気付かないうちに彼への恨みがましい言葉を並べていた。
かなりお門違いな文面であったと思う。
他人が読んだら、恐らく私は気が触れたのではと思われるだろう。
息子が人を刺した事、私から離れて行ってしまった事……
その原因の全ては、息子があなたの手紙を読んでしまったから……
そんな内容を何度も何度も、言葉を変えては書き並べていた。
『あなたは私の最愛の息子を破壊してしまった。
あなたの望みは何なの?
私に何を求めようとしたの?
今となっては知りたくも無い事だけど、許されるのなら、私はこの手で、私自身の手で、あなたを抹殺したい。』
この手紙を投函した三日後、自宅に返事が届いた。