月と太陽Ⅱ



すると突然、エセルは思い出し、興奮しながらも言った。


「そうそう、実はね、さっきアイリスさんに会って一応ホルストの手掛かりがないか聞いてみたら教えてくれたの!あいつには手に大きな傷跡があるらしいわ」


「傷跡?」


フェリアが同じ言葉を繰り返す。


「うん。これで一つ手掛かりが見つかったよね」


そう言ってニッと笑うエセルを見て、フェリアは微笑むと「そうね」と一言言った。


そして何も喋らなくなって夜空を見上げるフェリアをエセルは見つめた。


フェリアの澄んだ青い髪が夜空にとけあっている。


―――フェリアの横顔はとてもきれいだった。


そしてしばらくするとエセルも黙って星空を見つめた。


「今日は三日月だったんだ」


エセルは嬉しそうに夜空に浮かぶ三日月を見つめた。
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