ハルアトスの姫君―君の始まり―
「氷の涙は…あるかどうかも分からない『水』のことだ。」
「水!?ばあさんは宝石だっつって…。」
「老婆…?誰かがそれを口にし、それを信じてここまでやってきたのか?」
「うちの薬屋にばあさんが来たんだよ。氷の涙を探してるってな。」
「…そうか…。」
シュリはクロハの言葉を吟味するかのように腕を組んだ。
そして神妙な表情をして口を開く。
「氷の涙について知るヒトは限りなく少ない。
その老婆も…ヒトではないかもしれんな。」
「ヒトじゃない…?」
頭の中が混乱状態だ。
ヒトじゃない存在が、ただの田舎の村であるジェリーズにいたという事実が頭を揺さぶる。
「とにかく氷の涙は『水』のことだと言われている。
宝石などという話は生まれてこの方、聞いたことがない。」
「水…。」
「だが、聞いたこともないし見たこともないものだ。
それ故、存在の不確かさはこの上もない。
この先旅を続け、追い求めても手に入れることができない可能性も当然ある。」
「…存在しないってこと?」
「そうだ。こんなのは誰かの妄想、空想…なんとでも言えよう。」
シュリは嘘を吐かない。
変に期待させたり、希望を持たせたりなんかしない。
だからこそ信じるに足る。
「水!?ばあさんは宝石だっつって…。」
「老婆…?誰かがそれを口にし、それを信じてここまでやってきたのか?」
「うちの薬屋にばあさんが来たんだよ。氷の涙を探してるってな。」
「…そうか…。」
シュリはクロハの言葉を吟味するかのように腕を組んだ。
そして神妙な表情をして口を開く。
「氷の涙について知るヒトは限りなく少ない。
その老婆も…ヒトではないかもしれんな。」
「ヒトじゃない…?」
頭の中が混乱状態だ。
ヒトじゃない存在が、ただの田舎の村であるジェリーズにいたという事実が頭を揺さぶる。
「とにかく氷の涙は『水』のことだと言われている。
宝石などという話は生まれてこの方、聞いたことがない。」
「水…。」
「だが、聞いたこともないし見たこともないものだ。
それ故、存在の不確かさはこの上もない。
この先旅を続け、追い求めても手に入れることができない可能性も当然ある。」
「…存在しないってこと?」
「そうだ。こんなのは誰かの妄想、空想…なんとでも言えよう。」
シュリは嘘を吐かない。
変に期待させたり、希望を持たせたりなんかしない。
だからこそ信じるに足る。