ハルアトスの姫君―君の始まり―
母さんの外出の隙をついた暴挙だった。
「…きみ、どこのこ?」
「え…?」
話しかけてきたのは村の男の子だった。初めて話せた同年代の男の子に親近感以外の何も感じず、ただ、話せたことが嬉しくて仕方がなかったのをよく覚えている。
「いっしょにあそぼうよ!」
「うんっ!」
「みんなー!あたらしいおともだちだよー!」
「おー!」
〝友達〟という響きが何度も耳の中で響いて、とにかく笑顔になれた。
自分だって普通に外に出て遊ぶことができる。
―――ねぇ、かあさん。ぼくにもともだちができたよ。
それを一番に伝えたかった。…本当にただそれだけだった。
「わぁっ!」
遊びに夢中になって、大きな木の枝に躓いて転んだ。一緒に遊んでいた友達が近寄ってくる。
両膝を擦りむいたため、じんわりと血が滲む。それを見た友達の顔もまるで同じ痛さを感じているかのように歪む。
「いま、ぼくおかあさんに…!」
話しかけてくれた子がそこまで言いかけた時、俺の身体に異変が起きた。
「うわぁ!なんだこれっ…!」
「ちが…なくなってく…。」
人間では有り得ない、まさに魔法使いの血が成せる技とでも言うべき〝治癒力〟が発動された。
俺の擦り傷はものの数秒で完治した。
「…きみ、どこのこ?」
「え…?」
話しかけてきたのは村の男の子だった。初めて話せた同年代の男の子に親近感以外の何も感じず、ただ、話せたことが嬉しくて仕方がなかったのをよく覚えている。
「いっしょにあそぼうよ!」
「うんっ!」
「みんなー!あたらしいおともだちだよー!」
「おー!」
〝友達〟という響きが何度も耳の中で響いて、とにかく笑顔になれた。
自分だって普通に外に出て遊ぶことができる。
―――ねぇ、かあさん。ぼくにもともだちができたよ。
それを一番に伝えたかった。…本当にただそれだけだった。
「わぁっ!」
遊びに夢中になって、大きな木の枝に躓いて転んだ。一緒に遊んでいた友達が近寄ってくる。
両膝を擦りむいたため、じんわりと血が滲む。それを見た友達の顔もまるで同じ痛さを感じているかのように歪む。
「いま、ぼくおかあさんに…!」
話しかけてくれた子がそこまで言いかけた時、俺の身体に異変が起きた。
「うわぁ!なんだこれっ…!」
「ちが…なくなってく…。」
人間では有り得ない、まさに魔法使いの血が成せる技とでも言うべき〝治癒力〟が発動された。
俺の擦り傷はものの数秒で完治した。