ハルアトスの姫君―君の始まり―
【キースside】


あの様子ならジアは大丈夫だろうと確信していた。
一度前を向けば道を間違うようなことはしない人間だと、頬を叩かれた時に気付いたからだ。


「一人で倒せると思われたとすれば、相当僕たちはナメられていますね。」


30という数字はキースにとって怯むべくもない数字だった。
この程度なら倒せる。それに相手は…


「レスソルジャー30体くらいは何の問題もない。」

「見た目だけでレスソルジャーと判断しましたか…。
…『ヒト』ではないから、ですね。」


それを否定する気はない。
確かにキースはただの『ヒト』ではない。
そんなのことはキースが一番よく分かっていた。


「まずはこちらから消しましょう。」


無言で頷き、一斉に剣を振りかざすレスソルジャーたち。


速い動きで剣を抜いて応戦したのがキースだった。


ザシュッ…ダン…ドサッ…


斬られ、真っ二つになった胴体が地面に落ちていく音だけがただ残る。
剣をふるうことに何の迷いもない。
無駄な動きは一つもなく、時折『返り血』のようなものを浴びながらただただ斬り捨てていく。


カタは3分でついた。

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