ハルアトスの姫君―君の始まり―
屍累々とはまさにこのことを言う、と思えるほどの地獄絵図だった。
『死体』と呼べるか分からない存在ではあるが、見た目は『ヒト』だ。
それが胴体が真っ二つに斬られた状態で、夥しい量の『血』を流して事切れている。
それを地獄絵図と呼ばずに何と呼べるだろう?
「…っ…はぁ…。」
さすがに連続で斬り続ければ息だって苦しくなる。
斬る瞬間は力を込める意味でも呼吸を止めるから尚更だ。
「…さすがですね。キース・シャンドルド。」
名前をフルネームで呼ばれ、顔を上げた。
その顔は所々が赤く染まっている。
「『ヒト』ではないなら分かるでしょう?僕が何者なのかも。」
「分かる。」
名乗ってなどいない。でも分かっている。血で見分けるのだから。
『ヒト』ではないものは『ヒト』か『ヒトではないか』、それを見分けることが出来る。
もっとも、キースのことを見分けられたのは相手の力が強力だからだ。
「俺とお前は同種ではない。」
「その通りです。…君と同種の者など、もしかしたら存在しなかもしれないですね。
それほどまでに君の存在は…。」
「…言われなくても分かってる。絶対に犯してはならない『禁忌』だ。」
吐き捨てるようにそう言った。
その答えは目の前の男が納得するようなものだったらしい。
「今回は見逃しましょうかね。君の力を見くびりすぎていたようですし。」
風の音と同時に男は消え去った。
キースはジアの後を追った。
『死体』と呼べるか分からない存在ではあるが、見た目は『ヒト』だ。
それが胴体が真っ二つに斬られた状態で、夥しい量の『血』を流して事切れている。
それを地獄絵図と呼ばずに何と呼べるだろう?
「…っ…はぁ…。」
さすがに連続で斬り続ければ息だって苦しくなる。
斬る瞬間は力を込める意味でも呼吸を止めるから尚更だ。
「…さすがですね。キース・シャンドルド。」
名前をフルネームで呼ばれ、顔を上げた。
その顔は所々が赤く染まっている。
「『ヒト』ではないなら分かるでしょう?僕が何者なのかも。」
「分かる。」
名乗ってなどいない。でも分かっている。血で見分けるのだから。
『ヒト』ではないものは『ヒト』か『ヒトではないか』、それを見分けることが出来る。
もっとも、キースのことを見分けられたのは相手の力が強力だからだ。
「俺とお前は同種ではない。」
「その通りです。…君と同種の者など、もしかしたら存在しなかもしれないですね。
それほどまでに君の存在は…。」
「…言われなくても分かってる。絶対に犯してはならない『禁忌』だ。」
吐き捨てるようにそう言った。
その答えは目の前の男が納得するようなものだったらしい。
「今回は見逃しましょうかね。君の力を見くびりすぎていたようですし。」
風の音と同時に男は消え去った。
キースはジアの後を追った。