ハルアトスの姫君―君の始まり―
* * *
「そこまでだ。」
「…っ…!」
走った先にいつの間に回り込まれていたのかは分からない。
だが10人くらいの『兵士』が目の前にはいた。
背後にも10人ほど立っている。逃げ場はない。
仕方がないと思い、足を止めた。
しかし剣は下ろさない。
「エフェリアの者は即刻排除する。」
「なんでよ?」
「そういう命令だからだ。」
「…命令なら…そんな風に躊躇いなく…人を殺すの?」
微かだがジアの声が震えた。そんなのジアが一番よく分かっていた。涙が零れそうだ。
彼らの目に殺意はない。だけど慈悲もない。『何もない』のだ。感情らしきものが何も見えない。
不意に一つの答えがジアの頭の中を駆け巡る。
そういう…ことね?
ジアは自問自答した。これがキースが言っていたことだと。
ジアは剣を握り直した。
…斬れるわ。斬れる。あたしはこの手でこいつらを…。
そう思った瞬間だった。
ザッ…という鈍い音とともにドサッと何かが倒れる音がした。
振り返るとそこには…
「そこまでだ。」
「…っ…!」
走った先にいつの間に回り込まれていたのかは分からない。
だが10人くらいの『兵士』が目の前にはいた。
背後にも10人ほど立っている。逃げ場はない。
仕方がないと思い、足を止めた。
しかし剣は下ろさない。
「エフェリアの者は即刻排除する。」
「なんでよ?」
「そういう命令だからだ。」
「…命令なら…そんな風に躊躇いなく…人を殺すの?」
微かだがジアの声が震えた。そんなのジアが一番よく分かっていた。涙が零れそうだ。
彼らの目に殺意はない。だけど慈悲もない。『何もない』のだ。感情らしきものが何も見えない。
不意に一つの答えがジアの頭の中を駆け巡る。
そういう…ことね?
ジアは自問自答した。これがキースが言っていたことだと。
ジアは剣を握り直した。
…斬れるわ。斬れる。あたしはこの手でこいつらを…。
そう思った瞬間だった。
ザッ…という鈍い音とともにドサッと何かが倒れる音がした。
振り返るとそこには…