shining☆moon‐私の王子様‐
~~フレン.said~~
目が覚めたらユリアがいた。
頭がクラクラする。
気持ちわるかった。
でも、その状況は察知することができた。
俺は寝ている時、ユリアにキスをされていた。
そのことに驚きを隠せなかった。
幼い頃には何度か重ねた唇。
もちろん、ユリアとだけ。
暖かくて、柔らかくて、少しかかるユリアの甘い吐息。
俺は今でも覚えてる。
昔っから大好きだったんだから忘れる事はない。
でも、今は…。
成長したユリアの身体。
綺麗すぎる顔。
ふっくら膨らんだピンクの唇が、近くに。
目を閉じて無防備なユリアの顔が俺の顔にかぶさっていたんだ。
胸が高鳴って「何をして」なんて言ったけど本当は凄く、いや、もの凄く嬉しかった。
でも、何故かこの状況とは裏腹に、寝起きなのか、気持ちわるさが俺を乗っとる。
つい、「気持ちわるい」と呟いてしまった。
そしたらユリアがベッドから降りて隣のベッドから枕を2つ取り俺に向かって投げてきた。
「ばか」と言いユリアは部屋を出た。
目には涙を浮かべて…。
「…なにやってんだよ…俺は」
ユリアはどうして泣く?
どうしてキスした?
…俺は……。
『好きじゃねぇって言ってんだろ!!』
ズキン…―
俺の言った言葉がよみがえる。
あれは俺の言葉だ。
だけど俺自身の言葉じゃない。
あの時ちゃんと俺の気持ちを言っておけば…。
後悔と苦痛が俺の中で巡り、ユリアの涙と、笑顔と、ユリア自体の存在が俺を締め付けた。
こんなにもユリアが好きなのに。
数えきれないほどユリアを想ったのに。
俺の想いはユリアに届かない。
俺はユリアの気持ちや思っている事は読み取れる。
けど何故か“想い”までは読み取る事ができない。
「ユリア…」
俺のせいで流れた涙はどんな涙?
ベッドの上ある2つの枕を掴み抱き寄せる。
ユリアだと思い…。
大好きな人を想って枕を抱く俺って何?
フレンは枕を強く抱きしめユリアを想う。
好きなんだよ…。
ユリアが……。