shining☆moon‐私の王子様‐
~~ユリア.said~~
手を握りながら入った扉の中はどうなっているのか、一歩足を踏み入れたら森の中だった。
空からの光が木々の隙間から細かく入り込んでくる。
「何……?ここ」
「俺にもわからない。とりあえず警戒しながら行ってみよう」
「うん」
足を一歩一歩踏み出し、幻覚ではない事を把握し周りを警戒しながら歩く。
手を握ったまま……。
フレンは冷静な表情で前を向く。
それを除き込むように見る私はなんなのか。
バカなのか。
ただの片思いの女の子みたいだ。
でも実際はそんな感情はないと思う。
多分……。
歩き出して15分位が経った。
風景は変わらないが目の前には大きな切り株があり上に何かが乗っている。
フレンは立ち止まり、手を離した。
ズキン――…
またこの感じ。
心臓がやけに敏感になる。
「ユリア…。あれ、見て」
フレンが見つめる先、それは上に乗っている物。
切り株が大きいのかその物が小さく見える。
分厚く、まるで本みたいだ。
え!?
本んん!!??
「あぁあれは本だよ」
「それって……」
フレンがニヤリと笑う。
「そうだ。俺たちが探してる『零呪』の本だ!!」