shining☆moon‐私の王子様‐


「えぇ!?」

こんなあっさりと見つかっちゃっていいの!?
唖然と切り株を見る。
でもなんでこんなところに?
もっと本棚みたいなところにあると思ってたのに。

フレンが機嫌よく切り株に向かって歩いていく。

「待って!…フレン」

「どうした?」

「お、おかしいと思わない!?こんなところにこんな物があるなんてなんかの罠に決まってるよ!」

絶対に罠だって。
罠以外に何があるっていうの?
どうしてフレンは気がつかないの?


「何言ってんだよ。罠なわけないじゃん。ほら…」

フレンが本に触れた、その時……



ジャラジャラッ
ガッシャン!!!


上から鎖に繋がれた檻が降ってきて、フレンをしとめた。
檻の柱一本一本が太くて頑丈でフレンが何してもびくともしない。

私はやっぱりとうなだれ身構えをする。

気がつけば切り株の本は消えていた。
何もないこの林に何があるっていうの。


「そうですねぇ。何かがあるんですねぇ。きっと」

「だれっ!?」


空からの低い声が聞こえてくる。
まるで体がこわばるような低い声。


「俺を忘れたのですか?ユリア・プリンセス」

「あ、あなたは……」


体がガタガタ震えだす。
力がはいらない…。
なにこの恐怖感。

この人……
もしかして、もしかして……


“『いただきます……』”





怖い。
恐い。
助けて……。







「そうです。俺は、ヴインセント・シュナイザー。貴女を頂きに参りました」




両耳をおおい膝をついた。
目には涙が浮かぶ。



「……イヤ…」








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