サクラドロップス
「イツキ・・・?」
「限界、だった。ミユキのことが、すきですきで・・・おかしくなりそうだった」
「イツキ、それなら・・・」
アタシだって、アタシだって、アナタと同じキモチだったのに。
そう、繋がる筈だったアタシの台詞を、イツキは、奪って
「だから、こうなって良かったんだよ、ボクたちは」
と、先刻の、悲しい台詞を言って、寂しそうに微笑った。
「イツ、キ?」
「高校を編入して、バイトしながら、その土地で大学に通って、就職して。上手いこと相手が見つかったら結婚して・・・なんてね。それには少なくても、10年は必要だと思ってた」
「イツキ・・・?それじゃあ」
「うん。10年間、君と逢わないつもりだった。君を想い続けることは簡単だけど、君を諦めることは難しい」
「イツキ・・・」
「もちろん、兄として、ずっと君を想い続ける覚悟はあった。2つめの魔法を叶えるなんて、ボクにとっては何の努力も必要のないことでネ。ただ『こんなカタチ』でミユキの願いが叶うとは、予想もしていなかったけど・・・」
「そんなの」