弟矢 ―四神剣伝説―
「如何にも……このお方は、剣聖と名高い爾志家の嫡男、一矢どのだ。どうしても、というなら彼にこの場で『青龍二の剣』を抜いて頂こう。彼に扱えぬ神剣はないと言われる。その身で試して見られるがよかろう」
武藤は突然のことに言葉もない。
だが、一番動揺しているのは、誰あろう爾志一矢と名指しされた、乙矢であった。
(一体いつから、一矢に扱えぬ神剣はない、なんて話しになったんだっ!)
心の中で必死に悪態を吐いてみる。
だが、余計なことは言えない。――では、抜いてみろ。と言われたら、どうしろと言うのだ! 乙矢の頭の中は真っ白だ。
「武藤様、本日、『鬼』は用意してございませぬ。神剣が手元にない以上、我らに勝ち目は……」
近習の者の囁きに、武藤はハッとした。
「……まさか、生きておったとは。だが、我らから逃げられると思うな。爾志一矢……貴様もただの鬼に過ぎん。鬼の首は拙者が獲る! 覚えておけ!」
なんと、凪のはったりで、蚩尤軍百騎の兵を追い払ったのだった。
武藤は突然のことに言葉もない。
だが、一番動揺しているのは、誰あろう爾志一矢と名指しされた、乙矢であった。
(一体いつから、一矢に扱えぬ神剣はない、なんて話しになったんだっ!)
心の中で必死に悪態を吐いてみる。
だが、余計なことは言えない。――では、抜いてみろ。と言われたら、どうしろと言うのだ! 乙矢の頭の中は真っ白だ。
「武藤様、本日、『鬼』は用意してございませぬ。神剣が手元にない以上、我らに勝ち目は……」
近習の者の囁きに、武藤はハッとした。
「……まさか、生きておったとは。だが、我らから逃げられると思うな。爾志一矢……貴様もただの鬼に過ぎん。鬼の首は拙者が獲る! 覚えておけ!」
なんと、凪のはったりで、蚩尤軍百騎の兵を追い払ったのだった。