ハッピークライシス
おそらく、彼女は病んでいるのだろう。
典型的なアルコホリック―
グラスに口をつけてから、彼女の様子は一変した。
感じていた幼さは消え、どこか強気な態度でユエを誘う。面倒なことになったとは思いつつ、フィリップ=フェデリコの秘密を知りたいという好奇心が上を行った。
―アルコールで自身を誤魔化さないと、浮気ひとつ出来ないなんて哀れだな。
「…秘密、教えて。リサ」
茶番に付き合ってやろう。そっと耳元で囁いて妖艶な笑みを浮かべる。
リサは嬉しそうに微笑んで、グラスを煽った。