ハッピークライシス


内容をスクロールしていく。そこには、一昨日シンシアがユエと会った時の状況が記されていた。やはり、ユエもセオ=カルタと同様に記憶を奪われていたのか。
確信が得られたと同時に、少女に青薔薇の興味を向けてしまったのは危険だと思った。

Guilty B Rosesは、狙った獲物を決して逃がさない。
完璧な計画、冷酷な手口、感情を挟むことなく確実に手に入れようと動いてくる。


『レヴェンでの、俺とシホへの信頼は今、ゼロに近い。ファミリーのカポに俺達と青薔薇が繋がっていることに感づかれれば、まずいことにもなりかねない』


ただでさえ、シンシアは青薔薇が盗んだとされる絵画を入手しており、ソレを使って取引を仕掛けたのだ。疑いがかけられるのも時間の問題だ。一刻も早く、片を着ける必要がある。



「……殺るしか、道はないのよ」

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