魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
麓の小さな村では徐々に噂が広まり始めていた。
「あの磁場が狂ってる山から動物が降りてくるんだ。で、あの山に俺たちを誘うようにしてる。どうなっているんだ?」
「確かに…。ウサギやリスやイノシシ、豚…こっちをじっと見て山の方に戻って行く。どうする…追いかけてみるか?でも不気味だ…」
彼ら動物たちの一大プロジェクトが徐々に実を結び始めた頃――ラスの外見は…すっかり変わってしまっていた。
外見が熟女の域に差し掛かり、とても色っぽくて可愛らしくて、チャーミングだ。
鏡を隠してからというものの、ラスは己の姿を改めて見る機会もなく、元気は元気だったが――だんだんため息をつく回数が増えていく。
「みんなが居てくれて嬉しいけど…ここって見つけにくいのかなあ。コーはすごい魔法使いだから、私がどんな場所に居ても見つけてくれるはずなんだけど…」
『ここは磁場が狂ってるから、ただの人ならここまでたどり着くことは不可能なんだよ。ここで待っていればきっとお嬢さんの大切な人が見つけてくれるはずだから待っていようよ』
「うん、わかった。最近なんだかちょっと疲れやすい気がして…横になってもいい?」
『……いいよ。そうだ、僕たちが肉布団になってあげる』
ラスの回りをぎゅうぎゅうに囲んだ動物たちは、少しずつ身体が老いて疲れを感じやすくなっているラスの体調に危機感を覚えた。
いつまでここに居るか分からないのでゼブルが用意したという食料にはほとんど手をつけさせずに動物たちが野菜や魚を提供している。
ただ喜ばしいことは、麓の小さな村に行くと最近住人たちが興味を持ったのか、山の入り口付近まで来るようになっていた。
『お嬢さんの大切な人よりも早く見つけてもらって保護してもらえたらいいんだけど…もう実年齢より10歳以上は老いている。恐ろしい魔法…いや、呪いをかけられている。可哀そうに…』
『本人には気付かれないように気を付けよう。すごい魔法使いだっていうお嬢さんの大切な人は一体何をしているんだ?』
――彼らが口々にラスの大切な人…コハクが迎えに来てくれない不満を口にし始めた時…コハクもまた疲弊しきって各国を飛び回っていた。
「あの磁場が狂ってる山から動物が降りてくるんだ。で、あの山に俺たちを誘うようにしてる。どうなっているんだ?」
「確かに…。ウサギやリスやイノシシ、豚…こっちをじっと見て山の方に戻って行く。どうする…追いかけてみるか?でも不気味だ…」
彼ら動物たちの一大プロジェクトが徐々に実を結び始めた頃――ラスの外見は…すっかり変わってしまっていた。
外見が熟女の域に差し掛かり、とても色っぽくて可愛らしくて、チャーミングだ。
鏡を隠してからというものの、ラスは己の姿を改めて見る機会もなく、元気は元気だったが――だんだんため息をつく回数が増えていく。
「みんなが居てくれて嬉しいけど…ここって見つけにくいのかなあ。コーはすごい魔法使いだから、私がどんな場所に居ても見つけてくれるはずなんだけど…」
『ここは磁場が狂ってるから、ただの人ならここまでたどり着くことは不可能なんだよ。ここで待っていればきっとお嬢さんの大切な人が見つけてくれるはずだから待っていようよ』
「うん、わかった。最近なんだかちょっと疲れやすい気がして…横になってもいい?」
『……いいよ。そうだ、僕たちが肉布団になってあげる』
ラスの回りをぎゅうぎゅうに囲んだ動物たちは、少しずつ身体が老いて疲れを感じやすくなっているラスの体調に危機感を覚えた。
いつまでここに居るか分からないのでゼブルが用意したという食料にはほとんど手をつけさせずに動物たちが野菜や魚を提供している。
ただ喜ばしいことは、麓の小さな村に行くと最近住人たちが興味を持ったのか、山の入り口付近まで来るようになっていた。
『お嬢さんの大切な人よりも早く見つけてもらって保護してもらえたらいいんだけど…もう実年齢より10歳以上は老いている。恐ろしい魔法…いや、呪いをかけられている。可哀そうに…』
『本人には気付かれないように気を付けよう。すごい魔法使いだっていうお嬢さんの大切な人は一体何をしているんだ?』
――彼らが口々にラスの大切な人…コハクが迎えに来てくれない不満を口にし始めた時…コハクもまた疲弊しきって各国を飛び回っていた。