魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
実は子供ができないことを悩んでいることをラスに言い出せずにいるティアラは、床に座ってコハクそっくりのルゥと遊んでいるラスの隣に座ってずっと口をもごもごさせていた。
「あ、あの…ラス…ちょっとバルコニーに出ない?」
「?うん、わかった。どうしたの?」
ローズマリーやオーディン、グラースなど共に旅をした仲間が集まった部屋はわいわい騒がしく、ましてやこんな悩みを抱えていることをリロイにも絶対言えるはずがないティアラは大きな胸を押さえてため息をつく。
「ちょっと…いい?」
何かを察したのか、ラスもそれ以上何も聞くことなく後追いしてくるルゥと一緒にゆっくりバルコニーに行くと開口するや否や――
「赤ちゃんが欲しいの」
「?リロイにお願いすればいいんじゃない?」
「駄目よ、彼にはやらなければいけないことが沢山あるの。…私たちはまだ若いし…落ち着くまでは我慢すればいいって思ってたけど…」
ドレスの裾を掴んでにっこりしながら見上げてくるルゥは、コハクそっくりでもとても可愛らしい。
それにグラースも妊娠したとなれば焦るのは当然で、こんな悩みを打ち明ける予定ではなかったのだが…つい本音を漏らしたティアラはラスの大きな瞳に見つめられて頬が熱くなるのを感じていた。
「そういう悩みは多分コーの方が得意だと思うんだけど…」
「駄目よ!…どうせ下品なこと言ってからかってくるに決まってるんだから」
そればかりは庇えないラスは、ソファにふんぞり返って座りながらリロイをからかっているコハクに視線を遣って目が合ってしまうと、早速コハクが立ち上がった。
「チビ?どした?」
「ううん、なんでもないよ。ティアラとちょっとお散歩してくるね」
「じゃあ俺も…」
「大丈夫。久しぶりにティアラと会ったし女の子だけでゆっくり話がしたいの」
猛烈に反対してくるコハクとは対称的に、ソファに浅く腰かけていたリロイがどこかきょとんとした顔をしていたので、ティアラも焦って釈明。
「そ、そうなの。新婚旅行の話とか聞きたいし……。駄目?」
「いや、いいよ行っておいで。楽しんできてね」
――ティアラがほっとした顔をしたのを密かにリロイは見逃していなかった。
そして彼は彼で、ティアラと同じ悩みを抱えていた。
「あ、あの…ラス…ちょっとバルコニーに出ない?」
「?うん、わかった。どうしたの?」
ローズマリーやオーディン、グラースなど共に旅をした仲間が集まった部屋はわいわい騒がしく、ましてやこんな悩みを抱えていることをリロイにも絶対言えるはずがないティアラは大きな胸を押さえてため息をつく。
「ちょっと…いい?」
何かを察したのか、ラスもそれ以上何も聞くことなく後追いしてくるルゥと一緒にゆっくりバルコニーに行くと開口するや否や――
「赤ちゃんが欲しいの」
「?リロイにお願いすればいいんじゃない?」
「駄目よ、彼にはやらなければいけないことが沢山あるの。…私たちはまだ若いし…落ち着くまでは我慢すればいいって思ってたけど…」
ドレスの裾を掴んでにっこりしながら見上げてくるルゥは、コハクそっくりでもとても可愛らしい。
それにグラースも妊娠したとなれば焦るのは当然で、こんな悩みを打ち明ける予定ではなかったのだが…つい本音を漏らしたティアラはラスの大きな瞳に見つめられて頬が熱くなるのを感じていた。
「そういう悩みは多分コーの方が得意だと思うんだけど…」
「駄目よ!…どうせ下品なこと言ってからかってくるに決まってるんだから」
そればかりは庇えないラスは、ソファにふんぞり返って座りながらリロイをからかっているコハクに視線を遣って目が合ってしまうと、早速コハクが立ち上がった。
「チビ?どした?」
「ううん、なんでもないよ。ティアラとちょっとお散歩してくるね」
「じゃあ俺も…」
「大丈夫。久しぶりにティアラと会ったし女の子だけでゆっくり話がしたいの」
猛烈に反対してくるコハクとは対称的に、ソファに浅く腰かけていたリロイがどこかきょとんとした顔をしていたので、ティアラも焦って釈明。
「そ、そうなの。新婚旅行の話とか聞きたいし……。駄目?」
「いや、いいよ行っておいで。楽しんできてね」
――ティアラがほっとした顔をしたのを密かにリロイは見逃していなかった。
そして彼は彼で、ティアラと同じ悩みを抱えていた。