魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
「え?クリスタルパレス王国に住むの?」
リロイがコハクに提案された事案をティアラに打ち明けると、ティアラよりも反応したのはラスだった。
元々大きな瞳をさらに見開いて、よちよち歩いて抱っこをせがむルゥを膝に乗せてソファに座ったラスの表情は――喜色満面。
「そ。チビを置いて俺だけ行けるわけねえし。ここから通うこともできるけどチビと離れんのはやだし」
相変わらずなラス至上主義のコハクは最初からラスと離れる気など毛頭ない。
それにラスの表情を鑑みれば賛成してくれていることは確かだし、それよりも…
戸惑いに揺れている表情をしているティアラの方が気になった。
「私は賛成だよ。でも…ティアラは?」
「…とても良い話だと思うけど…私は……」
リロイの話をただ黙って聞いていたティアラが急に背筋を正してすくっと立ち上がった。
毅然としたたたずまいに思わずリロイの背筋も伸びて、ラスの背筋もぴっしり伸びてティアラを見上げる。
「国民は私たちの子供と同じよ。彼らの命を他者に委ねて自分たちの時間を優先して楽しむなんて私にはできない。ありがたい話だけど…私は反対だわ」
「ティアラ…だけど君も僕も子供を…」
「回りがベビーラッシュだからちょっと焦っただけ。私たちにもいずれきっと神が赤ちゃんを授けて下さるわ。リロイ…あなたの心配の種を増やしてしまってごめんなさい」
いつも気遣ってくれるティアラ。
対していつも気が回らなくてひとつのことに集中して突進していってしまう自分自身を戒めたリロイは、ソファから立ち上がってティアラをふわっと抱きしめた。
「僕の方こそごめん。君もいつも忙しそうにしていてこうして話す時間が今は少ないけど…もう少しの間だけだから」
「ええ、わかっているわ」
「ちょっとそこのご両人さんー。いちゃいちゃしないでくれますかー。あ、それか俺たちも見せつけてやる!」
「え、コー?きゃーっ!」
ぽかんとしていたラスとルゥを膝に乗せて声を上げる2人の顔中にキスをしまくっているヘンタイ魔王に呆れたリロイは、ティアラの手を引いてラスに手を振った。
「ちょっと2人で散歩でもしてくるよ。魔王…アドバイスと提案をありがとう」
「けっ、気持ちわりぃ。礼なんか言うな」
ぷいっと顔を背けて照れ隠しをするコハク。
だが2人の願いが叶えばきっとこれ以上に楽しい日々になるだろうと思い、ラスとルゥをべたべた触りまくった。
リロイがコハクに提案された事案をティアラに打ち明けると、ティアラよりも反応したのはラスだった。
元々大きな瞳をさらに見開いて、よちよち歩いて抱っこをせがむルゥを膝に乗せてソファに座ったラスの表情は――喜色満面。
「そ。チビを置いて俺だけ行けるわけねえし。ここから通うこともできるけどチビと離れんのはやだし」
相変わらずなラス至上主義のコハクは最初からラスと離れる気など毛頭ない。
それにラスの表情を鑑みれば賛成してくれていることは確かだし、それよりも…
戸惑いに揺れている表情をしているティアラの方が気になった。
「私は賛成だよ。でも…ティアラは?」
「…とても良い話だと思うけど…私は……」
リロイの話をただ黙って聞いていたティアラが急に背筋を正してすくっと立ち上がった。
毅然としたたたずまいに思わずリロイの背筋も伸びて、ラスの背筋もぴっしり伸びてティアラを見上げる。
「国民は私たちの子供と同じよ。彼らの命を他者に委ねて自分たちの時間を優先して楽しむなんて私にはできない。ありがたい話だけど…私は反対だわ」
「ティアラ…だけど君も僕も子供を…」
「回りがベビーラッシュだからちょっと焦っただけ。私たちにもいずれきっと神が赤ちゃんを授けて下さるわ。リロイ…あなたの心配の種を増やしてしまってごめんなさい」
いつも気遣ってくれるティアラ。
対していつも気が回らなくてひとつのことに集中して突進していってしまう自分自身を戒めたリロイは、ソファから立ち上がってティアラをふわっと抱きしめた。
「僕の方こそごめん。君もいつも忙しそうにしていてこうして話す時間が今は少ないけど…もう少しの間だけだから」
「ええ、わかっているわ」
「ちょっとそこのご両人さんー。いちゃいちゃしないでくれますかー。あ、それか俺たちも見せつけてやる!」
「え、コー?きゃーっ!」
ぽかんとしていたラスとルゥを膝に乗せて声を上げる2人の顔中にキスをしまくっているヘンタイ魔王に呆れたリロイは、ティアラの手を引いてラスに手を振った。
「ちょっと2人で散歩でもしてくるよ。魔王…アドバイスと提案をありがとう」
「けっ、気持ちわりぃ。礼なんか言うな」
ぷいっと顔を背けて照れ隠しをするコハク。
だが2人の願いが叶えばきっとこれ以上に楽しい日々になるだろうと思い、ラスとルゥをべたべた触りまくった。