魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
最初に立ち寄ったのは、魔女のブレアが住んでいる森の奥の家だった。
何やらコハクは女好きらしいと薄々感じ始めたのは、コハクとブレアが親しげにしていたのを見た時からだった。
無性にむしゃくしゃしてやるせなくなった気分――すでにここから、始まっていた。
「ブレアさん居ると思う?お出かけしてないといいけど」
「魔女は滅多に外出なんかしねえよ。せいぜいその辺の薬草採る位で後は引きこもってパターンが常だな」
ティアラとグラースとデスはブレアのことを知らない。
どうやって説明しようかと一生懸命考えていたラスは、御者台に座っているリロイを小窓で確認してから端的に言い放った。
「コーとブレアさんが夜中ベッドの上でごそごそしてたのを見たの。今思うとそういう仲だったんだなって……」
「こ、こらチビ!いや…あれは…その……あいつに誘われたからで……いやいや違う違う、あの時は俺は実体じゃなくてチビに手を出すのは禁じていて…」
言い訳オンパレードの魔王を冷ややかな目で見つめていたのは、もちろんグラースとティアラだ。
デスはどうでもいいのか膝の上で骨の指をおしゃぶりしているルゥをあやしているし、ラスはつんと顔を逸らして窓の外を見ている。
焦りまくったコハクはラスを膝に乗せて額をこつんとぶつけると、懇々とラスに言い聞かせた。
「俺はチビに好き好きアピールずっとしてたけど、気付かなかったのはチビじゃんか。結局旅の中盤あたりまで気づかなかったろ?俺だって男だし…うっぷん晴らしは必要だったし…でもチビが1番だったんだ。それはわかってもらえるだろ?」
「…うん、わかってるよ。でも今日また同じことしたら許さないんだから。リロイ、その時はお世話になってもいい?」
「もちろん。僕は元々魔王の花嫁にさせるつもりなんて到底なかったんだから、いつでも遊びにおいでよ」
「そうよそうよ。2人目はうちで産んだら?そうしましょうよ」
勝手に話が進行していくのでさらに慌てたコハクが口をあわあわさせていると、ラスがぷっと吹き出した。
ラスをからかうことはあっても、ラスにからかわれることは滅多にないので嬉しくなったコハクは軽くキスをしてあの魔女がラスを毒で殺そうとしたことを思い出す。
「あいつが出す飲み物や食べ物は口にするなよ。顔見せに行くだけだからな」
念入りに、念押し。
何やらコハクは女好きらしいと薄々感じ始めたのは、コハクとブレアが親しげにしていたのを見た時からだった。
無性にむしゃくしゃしてやるせなくなった気分――すでにここから、始まっていた。
「ブレアさん居ると思う?お出かけしてないといいけど」
「魔女は滅多に外出なんかしねえよ。せいぜいその辺の薬草採る位で後は引きこもってパターンが常だな」
ティアラとグラースとデスはブレアのことを知らない。
どうやって説明しようかと一生懸命考えていたラスは、御者台に座っているリロイを小窓で確認してから端的に言い放った。
「コーとブレアさんが夜中ベッドの上でごそごそしてたのを見たの。今思うとそういう仲だったんだなって……」
「こ、こらチビ!いや…あれは…その……あいつに誘われたからで……いやいや違う違う、あの時は俺は実体じゃなくてチビに手を出すのは禁じていて…」
言い訳オンパレードの魔王を冷ややかな目で見つめていたのは、もちろんグラースとティアラだ。
デスはどうでもいいのか膝の上で骨の指をおしゃぶりしているルゥをあやしているし、ラスはつんと顔を逸らして窓の外を見ている。
焦りまくったコハクはラスを膝に乗せて額をこつんとぶつけると、懇々とラスに言い聞かせた。
「俺はチビに好き好きアピールずっとしてたけど、気付かなかったのはチビじゃんか。結局旅の中盤あたりまで気づかなかったろ?俺だって男だし…うっぷん晴らしは必要だったし…でもチビが1番だったんだ。それはわかってもらえるだろ?」
「…うん、わかってるよ。でも今日また同じことしたら許さないんだから。リロイ、その時はお世話になってもいい?」
「もちろん。僕は元々魔王の花嫁にさせるつもりなんて到底なかったんだから、いつでも遊びにおいでよ」
「そうよそうよ。2人目はうちで産んだら?そうしましょうよ」
勝手に話が進行していくのでさらに慌てたコハクが口をあわあわさせていると、ラスがぷっと吹き出した。
ラスをからかうことはあっても、ラスにからかわれることは滅多にないので嬉しくなったコハクは軽くキスをしてあの魔女がラスを毒で殺そうとしたことを思い出す。
「あいつが出す飲み物や食べ物は口にするなよ。顔見せに行くだけだからな」
念入りに、念押し。