魔王と王女の物語③-Boy meets girl-【完】
あの日の夜は魔物の咆哮がすごくて怖くてコハクにしがみついていたことを思い出す。
部屋に戻ったラスはルゥを寝かしつけると大きな欠伸をしてすでにベッドで待機しているコハクの隣に潜り込んだ。
小さな頃から、雷が大嫌いだった。
雷が鳴る度にベッドの下に隠れたりクローゼットの中に隠れたりしていると、決まってコハクが影から出て来て一緒に寝てくれた。
いつだって傍に居てくれた大切な人。
「ふふー」
「お、なに笑ってんだよ。どした?」
「コーっていつも傍に居てくれたんだなあって思って。私色々気付くの遅かったんだよね」
「そうなんだよ。それで俺はすげえ苦労して……ま、それはいいや。チビ……明日はホワイトストーン王国だ」
腕枕をしてくれたコハクの表情が少し冴えないものへと変わったので、ラスはコハクの耳たぶにちゅっとキスをすると顔を赤くさせることに成功した。
「本当は通りたくないんでしょ?」
「ん…まあ…俺の悪行そのものだからな。正直あそこを通るのは前もいやだった。チビに知られるのがいやだったんだ」
小さな頃雷を怖がった自分を抱きしめてくれたように、コハクがあたたかいものを求めてラスを抱きしめる。
ラスもコハクを抱きしめ返して安心感を与えると、コハクの身体の上にべったり乗って鼻をちょんと突いて笑った。
「でもコーが悪い人だって思えなかったよ。でもそれがきっかけでお父様がコーをやっつけに行ったんだよね」
「そ。…俺もあの時は死ぬために必死だったんだ。死にたくて死にたくて……」
――不死を捨てるために、あの頃はなんでもやった。
自らの身体を痛めつけたりなんでもやったが…ローズマリーが編み出した不死の魔法を完璧な効果を発揮して、死ねなかった。
コハクの赤い瞳が暗闇の中潤んだ気がした。
ラスはじっとコハクを見つめた後綺麗な唇にキスをして、額に額をこつんとぶつけて瞳を閉じる。
「でもコーが死ねなかったから私の影になったんでしょ?前にも言ったけど、コーはお父様に呪いをかけたんじゃなくってコー自身に呪いをかけたんだよ。解けて本当に良かったって私は思うよ」
「…チビ……」
コハクはラスを身体から下ろして逆に覆い被さると、頭の芯がくらくらするような情熱的なキスをした。
舌が絡まって小さな音が何度も部屋に響く度…ラスの身体が震える度に、“生きていてよかった”と思えた。
部屋に戻ったラスはルゥを寝かしつけると大きな欠伸をしてすでにベッドで待機しているコハクの隣に潜り込んだ。
小さな頃から、雷が大嫌いだった。
雷が鳴る度にベッドの下に隠れたりクローゼットの中に隠れたりしていると、決まってコハクが影から出て来て一緒に寝てくれた。
いつだって傍に居てくれた大切な人。
「ふふー」
「お、なに笑ってんだよ。どした?」
「コーっていつも傍に居てくれたんだなあって思って。私色々気付くの遅かったんだよね」
「そうなんだよ。それで俺はすげえ苦労して……ま、それはいいや。チビ……明日はホワイトストーン王国だ」
腕枕をしてくれたコハクの表情が少し冴えないものへと変わったので、ラスはコハクの耳たぶにちゅっとキスをすると顔を赤くさせることに成功した。
「本当は通りたくないんでしょ?」
「ん…まあ…俺の悪行そのものだからな。正直あそこを通るのは前もいやだった。チビに知られるのがいやだったんだ」
小さな頃雷を怖がった自分を抱きしめてくれたように、コハクがあたたかいものを求めてラスを抱きしめる。
ラスもコハクを抱きしめ返して安心感を与えると、コハクの身体の上にべったり乗って鼻をちょんと突いて笑った。
「でもコーが悪い人だって思えなかったよ。でもそれがきっかけでお父様がコーをやっつけに行ったんだよね」
「そ。…俺もあの時は死ぬために必死だったんだ。死にたくて死にたくて……」
――不死を捨てるために、あの頃はなんでもやった。
自らの身体を痛めつけたりなんでもやったが…ローズマリーが編み出した不死の魔法を完璧な効果を発揮して、死ねなかった。
コハクの赤い瞳が暗闇の中潤んだ気がした。
ラスはじっとコハクを見つめた後綺麗な唇にキスをして、額に額をこつんとぶつけて瞳を閉じる。
「でもコーが死ねなかったから私の影になったんでしょ?前にも言ったけど、コーはお父様に呪いをかけたんじゃなくってコー自身に呪いをかけたんだよ。解けて本当に良かったって私は思うよ」
「…チビ……」
コハクはラスを身体から下ろして逆に覆い被さると、頭の芯がくらくらするような情熱的なキスをした。
舌が絡まって小さな音が何度も部屋に響く度…ラスの身体が震える度に、“生きていてよかった”と思えた。