週末シンデレラ
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土曜日は晴天だった。照りつける日差しは真夏よりやわらいだものの、まだ暑い。
係長からはどこへ行くのか聞いていない。
アクティブなところへ行ってもいいように、半袖のゆるいトップスに、タイトなパンツを合わせ、ヒールの低いパンプスを履くことにする。
本当は係長からもらったミュールを履きたいけれど、季節感がない気がしてやめた。
「髪型よし、メイクよし、服装よしっ」
麻子の美容院から家へ帰り、鏡の前でできあがった自分を再度確認してから、係長との待ち合わせ場所へ向かった。
時間にはまだ十分ほど余裕があったのに、すでにシルバーの車が一台止まっている。
あの車、係長かな? そういえば、係長の車に乗るのって初めてだ……。
そもそも、父親以外の男性が運転する車に乗ること自体、初めて。ふたりきりで閉めきった空間。考えるだけで、胸がドキドキした。