週末シンデレラ


昼休みに入り、事務室にはわたしと監理部の電話当番の人以外、誰もいなくなった。

今日の総務部は、わたしが電話当番だった。

仕事も溜まっているし、ちょうどよかったかも……。

コンビニで買ってきていたサンドウィッチを頬張り、仕事の続きをする。お弁当は、今日も作る気になれなかった。

監理部の人は、早々にご飯を食べ終えると、座った姿勢のまま頭をうなだれた。

電話をかける人も気を遣ってくれているのか、昼休み中は電話がかかってくることが少なく、とても静かなので昼寝には絶好の時間だ。

わたしがうつキーボードの音だけが響いていると、静まり返った事務室にドアの開く音が聞こえた。

「加藤さん」

弾むような声で、ひょっこりと顔を覗かせたのは、上川くんだった。

手にはコンビニの袋を持っていて、こちらに歩いてくるたびに、それがガサリと揺れて音を立てる。


< 137 / 240 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop