いとしいこどもたちに祝福を【後編】
「…二人で?」

「うん」

少し心配げに首を傾げたものの、風弓は「そっか」とだけ呟いて頷いた。

「あ。でも姉ちゃん一人で帰す訳にはいかないよな…京さんに連絡取ってみるか」

「え?」

突然の言葉に今度は晴海が首を傾げたが、風弓は構わず部屋に備え付けの通信端末から何処かへ電話を架け始めた。

「――…あ、どうも。はい、風弓です。朝早くからすみません」

珍しく畏まった口調からすると、相手は本当に京のようだ。

「はい、姉なら俺のところに来てますよ」

「!」

京から自分の話題が切り出されたらしく、邸を飛び出してきてしまった後ろめたさからどきりとする。

「え?あ、はい。…はあ、じゃあ姉にそう伝えておきます。はい、本当に色々と有難うございます…それじゃ」

存外手短に会話を終えると、向こうを向いていた風弓はくるりとこちらに向き直った。

「……ふゆちゃん、なんで普通に京さんの連絡先知ってるの」

「ん?ああ。入院させて貰うとき何かあったらすぐに連絡くれって教えてくれたんだよ」

「そ、そうだったの…」

相変わらず京は然(さ)り気なく配慮をしてくれている。

「で、京さんから姉ちゃんに伝言なんだけどさ。昼頃に陸を迎えに行かせるから、こっちで待っててくれって」
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