君想歌
考えながら金平糖を食べていたら

明里に怒られた。


「もうっ。女の子が金平糖
そないにバリバリ食べて!!」

「ありゃ?」


考え過ぎて一切気づかなかった。


思考は別で勝手に手だけ
無意識に動いたらしい。


「糖分とったら頭が働くって
言うじゃん、それ」


照れ笑いを浮かべ肩を竦めた。

「聞いた事、無いんやけど。
そんな言葉」


苦笑いを浮かべお茶を飲む
明里が知るはずがない。


「うん。甘味大好きな総司が
作ったから」


ようやく納得したように
明里は大きく頷いた。


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