君想歌
和泉の流れに乗せられかけた
明里。
だが和泉は女、なのだ。
「それとこれは別や」
ぺちりと手の甲を叩かれ
和泉は口をへの字に曲げた。
「明里のケチ」
「何とでも言い。
うちが和泉に女らしさ教えな
誰が教えるん?
吉田はんに怒られてまうわ」
最後に付け足された
嫌われるで、との言葉。
嫌だ、とはっきり書いてある
顔にぷっと明里は吹き出した。
「和泉お姉ちゃーん」
「うわー!!」
襖も閉めずに一人で居るのが
耐えられなかった綾が和泉に
飛び込んできた。
「懐いてしもうた」
何事もなかったかのように
お茶を飲む明里の視線の先には
綾に抱き付かれひっくり返った
和泉の姿があった。
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明里。
だが和泉は女、なのだ。
「それとこれは別や」
ぺちりと手の甲を叩かれ
和泉は口をへの字に曲げた。
「明里のケチ」
「何とでも言い。
うちが和泉に女らしさ教えな
誰が教えるん?
吉田はんに怒られてまうわ」
最後に付け足された
嫌われるで、との言葉。
嫌だ、とはっきり書いてある
顔にぷっと明里は吹き出した。
「和泉お姉ちゃーん」
「うわー!!」
襖も閉めずに一人で居るのが
耐えられなかった綾が和泉に
飛び込んできた。
「懐いてしもうた」
何事もなかったかのように
お茶を飲む明里の視線の先には
綾に抱き付かれひっくり返った
和泉の姿があった。
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