君に近づく物語
『ねぇ、いい加減俺のこと好きになってよ?』

いつもの僕の告白と。

『じゃあ、好きにさせてみてよ?』

君の毎回同じ答え。

にこっと笑うその笑顔には曇りはなくて、まっすぐに僕を射抜く。

“好き”って言葉だけじゃ足りなくて。

君に少しでも近づきたくて。

触れたくて。

僕は思わず太陽に手を伸ばしたんだ。

君に触れる。

ふわふわとした長い茶色の髪に、

なめらかなさわり心地の頬に、

そっと、触れる。

僕にされるがままの君は目を閉じる。

それがあまりに無防備だから。

気づいたら、僕は君の柔らかなその唇に自分のそれを押し付けていた。

触れるだけの、一瞬。

離れた瞬間、君と目が合う。

『恋に落ちそう?』

僕は意地悪く尋ねる。

『もう一度、キスしてみればわかるかもよ?///』

真っ赤な顔して君がそういうものだから、僕はおかしくて、うれしくて。

僕の精一杯の“大好き”を伝えたくて。

さっきよりも長く、深く、そしてやさしく僕は君に口づけた。


< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:1

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

表紙を見る 表紙を閉じる
愛されない当て馬妻×振り回される旦那さま 愛さない宣言からはじまる、契約結婚ラブコメディ! ⭐︎あらすじ 貧乏伯爵家出身のステイシーは、結婚した日に、 「君を愛することはない」 と夫となったクラヴィルにそう告げられる。 ええ、でしょうね! 知ってましたとも、何せ私は愛されない当て馬妻ですから! 『別に愛してくれなくていいですよ。私は旦那さまの恋物語を読者として楽しみたいだけなので!』  メンタル強めの転生妻は、今日も白い結婚生活満喫中! 他サイト様にも投稿。 表紙はノーライトコピーガール様からお借りしました。
生贄姫は隣国の死神王子と送る平穏な毎日を所望する
イチカ/著

総文字数/323,072

ファンタジー274ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
☆2022.8.12〜表紙変更。 『隣国の死神王子に嫁ぐ私は生贄姫? いいえ、全力で幸せです!』 カナン王国の才女、淑女の鑑と呼ばれる公爵令嬢リーリエ・アシュレイは、戦争回避のため隣国アルカナ王国へ人質として嫁ぐ。 リーリエは結婚した日、結婚相手である『死神王子』と揶揄されるテオドールから、 『俺と馴れ合おうとするな、あとは好きにしろ』 と冷たくあしらわれる。 だが、リーリエは微笑むのだ。 『では、そのようにいたします』 淑女の仮面を脱ぎ捨てた転生令嬢は、"破滅"を回避するために今日も"好きにしろ"を拡大解釈しまくり無双する。 『だって、せっかく推しに会えたんだもの。全力で愛でるしかないでしょう!』 ☆ほぼ毎日1P更新中 感想、レビュー頂けると励みになります^_^ ※誤字等適宜修正中。  おかしな点が有ればご報告いただけるとありがたいです。
表紙を見る 表紙を閉じる
⭐︎あらすじ 婚約者の恋人の安い挑発に乗り、手を出してしまったミリアは、修羅場の最中前世の記憶を思い出す。 『私はこの展開を知っている』と。 どうやら自分は悪役令嬢らしいと悟ったミリア。 これから先の対策を考えるためにも、一刻も早くここから立ち去ろう。 そう思って足を踏み出した途端、階段から転落してしまう。 『もし、来世があるなら、次は猫になりたい』 と、確かに願ったけれど。 失恋した挙句、猫になって、婚約者に持ち帰られるなんて、流石に想定してません! ※他サイト様にも掲載。 表紙はノーライトコピーガール様からお借りしました!

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop