御曹司は身代わり秘書を溺愛しています
様々な考えが頭をめぐる中、追い打ちをかけるようにウィリアム氏が言い放つ。
「すべてはそこにいるふたりのお嬢さんが仕組んだことだ」
「違う、それは……」
言葉を発しようとした怜人さまを遮るように、私はゆっくりとウィリアム氏を振り返る。
分かっている。彼が守りたいものと、私が守りたいものは一致している。
「もう全部ばれちゃってるんですね。……それじゃ仕方ないか。可憐さん、もう無理だね」
「理咲ちゃん……」
「あーあ、ここで終わりかぁ。もうちょっとねばって、お給料もらいたかったなぁ」
呆然とする怜人さまと京極氏を前に、私は精いっぱいあばずれた言い方をする。
「二か月前、可憐さんと偶然会って頼まれたんですよ。三か月間、身代わりになってくれないかって。身代わりになってくれたら百万円くれるって。私、お金が必要だったから、その話に飛びついたんです」
「なんだと……本当なのか、可憐っ」