御曹司は身代わり秘書を溺愛しています
ウィリアムさまと話し、怜人さまのマンションに戻った頃には、もう夜も更けていた。
リビングに入ると、着替えも済まさないままの怜人さまが手の甲で目を覆い、ソファにぐったりと体を預けているのが目に入る。
私の気配に気づくと慌ただしく立ち上がり、駆け寄って強く抱きしめた。
「……いったい、今までどこにいたんですか!僕がどれほど心配したと……!」
そう言って首筋に顔を埋められ、いつもの彼の香りに包まれて、たった半日離れていただけなのに泣きたくなるほど懐かしく感じる。
「ごめんなさい……」
「それに今日のあれはなんですか。……もしかして父に何か言われていたとか?あなたひとりを悪者にして……。可憐さんのお腹の子供を守るために、京極氏の機嫌を損ねてはいけないという配慮ですか?確かにすべてが丸く収まった。僕はあなたを守ることもできなくて……」
自分を責める言葉を口にする怜人さまに、一旦納得したはずの心がまたざわざわと揺れる。