御曹司は身代わり秘書を溺愛しています
「理咲。今日のこと、本当にすみませんでした。……でもあなたの機転で、何もかもが上手くいった。京極家のお嬢さんもお腹の子供も、あなたのおかげできっと幸せになるでしょう。だけどその分、あなたにはつらい思いをさせてしまった。……僕は自分が許せない。大切な人を守れずに、心細い思いでひとりぼっちにさせてしまった。これからはあなただけを大切に守って生きていきたい。だから今日のことを許してほしい」
何度もキスを落とされたあと、胸の中に閉じ込められてそうささやかれ、体中から喜びがあふれる。
彼を求める感情に流されまいと必死に踏みとどまりながら、私はそっと彼の前髪をかき分けた。
大好きな青い瞳がじっと私を見つめるのを、あふれてくる愛しさに耐えながら見つめる。
「怜人……。あなたに話さなくてはいけないことがあります」
そう言った私に、彼の表情が一瞬で曇る。
「今日、やっぱり父に会っていたんですね。なんだかあなたの様子が変だから、ずっと心配していたんです。父に何を言われたのかしらないが、僕はもう会社からも家からも離れる決心をしました。あなたを僕のものにできるなら、どんなことも厭わない。だからあなたは、なにも心配することなんてないんだ」