御曹司は身代わり秘書を溺愛しています
家に戻り、温かなもてなしを受け夕食を済ますと、私と怜人は早々に部屋に戻った。
先にバスルームを使わせてもらい、荷物の整理などをしていると、腰にバスタオルを巻いただけの怜人がバスルームから出てきた。
まだ湿ったままの金色の髪。
日本人とは違うしっかりした骨格には筋肉が程よくついていて……。
油断すると見とれてしまうほど、本当に美しいとしか言いようがない。
怜人のセクシーな姿にドキドキしながら、そんな胸の内がばれないよう、さも何でもないようソファに座る。
一方の怜人は、私の目など気にする様子もなくシルクのパジャマに着替えると、ニコニコしながら私の隣に座った。
「理咲に渡したいものがあるんです」
「なんですか」
仕事中の怜悧な眼差しはすっかり消えて、今私を見つめているのは甘いブルーの瞳。
その瞳の中に映っているのが自分だなんて……。まるで夢のように幸せだ。
「これを理咲に貰ってもらえないかと、父が」
怜人が取り出したのは、クラシカルなデザインの指輪だった。
とても大きくて透明な石がついていて、キラキラと輝いている。
見るからに年代物の高価そうな品だ。
「これは……」
「我が家に伝わる指輪なんです。曾祖母から祖母、それに母に伝えられたものだそうです」
恐る恐る手に取ると、積み重ねられた歴史の重さがずしりと手に伝わる。
「でも、こんな大切なもの」
「いいから、はめてみて」